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読書感想文:漫画「最終兵器彼女」

CA時代、仕事で度々訪れたある地方の宿泊地が小さな商業施設と連結してまして。
その中の喫茶店でお昼を食べようと入店、注文したスパゲティが来るまで
本棚に置かれていた「最終兵器彼女」を読み始めました。
急いで読んだのですがたかだかランチを待つ間です、
ちせちゃんが兵器になってるっていう事実だけを漠然と把握したところで
スパゲティが来たので読むのをやめました。
1年半ほど前、Twitterでその話をなんとなくこぼし、
それを覚えてくれていた友人が昨日親切にも漫画を全巻貸してくれました。
読み始めから長らく経ちましたが、
3∼4時間かな?で読了しましたので、以下に感想文をつづりたいと思います。
***************
私にとって、「東京喰種」は難しい。エヴァも。
両方好きだし、面白い云々ではなくあくまで1度読んだ状態での理解度で。
そう思っている私にとってこの作品は上記の「難しい」とは大きく異なる。
ちせちゃんのセリフや交換日記の言葉について、
その時は真意が明確にならなくてもわりと早い段階で伏線回収されるし
(むしろ伏線というまでもないくらい素直に表現されてる)
あさきゆめみしみたいに誰が誰だか?とか、言い回しが難解とかでもないし。
でも簡単に読めたかといわれると大いに否。
単純に戦争してるしストーリーの背景で人はバンバン死んでるし
気軽に読めるものでないのは勿論だが。
(戦争未経験、命に係わる事案に遭遇したり兵役や武器に触れることすらないので実感はないが)
エヴァならパイロットに選ばれるチルドレンは複数いるけど
この作品だと兵器化させられたのはちせちゃんだけだと思われる。
(よそは知らないけど描かれてないので把握しようがない)
何故ちせちゃんが最終兵器なのか、戦争の勃発理由やきっかけも説明はない。
多分問題はそこじゃないから、高橋先生が描きたいのはそこじゃないからだと思う。
たまたま選ばれたのがおっとり者のちせちゃんで、
彼女は彼氏持ちでそれがシュウジくんで、ふたりは日本人で。
これが別の誰かだったとしても大筋の世界の経緯は変わらないのだと思う。
強いて言うなら、戦争として都市を落とせば国が落ちるのも時間の問題と考えたとき、
2人の住んでた北海道は攻められるまでの時間を稼ぐ事が出来て
その中で少しの間だけど人らしいひと時を過ごせたって程度だろう。
研究者が違ったってケアしてくれてた人が違ったって戦争相手が違ったって
仮にちせちゃんの代わりに私が最終兵器だったとしても、どうせ結末は同じだろう。
どうしようもない運命の上で転がされるこの世界の中で
ちせちゃんとシュウジくんは相手を思いながら
相手のわからない部分に手こずり逃げたい気持ちを抱え
強がっても怖がっても生きたいと感じ、生きていた。
その、等身大で頑張るイイ子なふたりがこんなに苦しんでるんだから
読んでいてこちらが苦しく感じないわけがない。
すごく胸が締め付けられたし喉が詰まったし、目はすごく潤んでるのに
同情を買いたくて表現されてると感じたコマはひとつもなくて、
涙は全く流れない不思議な感覚で読み終えました。
作中とあとがきで何度か書かれている言葉
「誰も悪くない。何が正しいわけでも間違っているわけでもない。」
これに勝る表現はないのかな、と。
精一杯生きても動かせないものは動かせないし
(頑張って動くものがあればそもそもそれは動くものだったってこと)
手を抜いたらその分の後悔に苛まれたり、んで反省してみたり
でも生きてるうちは生きてるし死ぬときは死ぬんだろう。
読んだところで「戦争反対!」とか喚き出すこともしないし
(もともと漠然かつ超絶反対してるしみんなそんなもんだろう)
「彼氏の前では素直で笑顔で、何でもない日々を大切に」とか改めるのもおかしいし。
端から人はその人のとおりに生きるので精いっぱいなんだから、
これからも引き続き精一杯生きるしか出来ねぇなって思いました。
ダラダラ綴りましたが、作品について人と語り合いたくなるって感じではないかなと。
ただ、これを読んで物凄く「人に会いたい、人と話したい」とは思わされる作品です。
高橋しん先生とご家族・ご関係者の皆様、素晴らしい作品をありがとうございました。

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